アクアマリンの秘密
紫紀…あなたは私の最初で最後の男の人。
私が愛したのは…世界中でたった一人、あなただけよ。
あなたを愛することが出来て…私は本当に幸せだった。


あなたの隣にいるときだけは…ありのままの私でいられた。
飾ることも、強がることもせずに済んだ。
そのままの私を…
本当は強くない私を…紫紀はそのまま受け止めてくれた。


愛してる。
ありがとう。
…どれだけ言っても足りないわ。
でもね、さよならだけは言わないから。たとえ心の中でも絶対に。


私の体が完全に雪になってしまったその瞬間に、突風が吹く。
雪は風と共に舞い上がり、そして舞い落ちた。
あなたのいない場所へと。




雪になることは…別れじゃないの。
…雪はいつか水になり、そしてまたいつか…雪になる。季節が巡れば、また。

その時はあなたのもとに舞い落ちるわ、紫紀。
だからその時まで…。

私が最期に見た紫紀の顔は、ずっと見たかった笑顔だった。
少しぎこちなく笑う、大好きな笑顔だった。



< 278 / 678 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop