アクアマリンの秘密
【紫紀side】



「…限界だな。すまない。」


俺はそう呟いて、眠る星来を抱きかかえた。
蒼刃が何か文句を言ってきそうだとも思ったが、案外蒼刃は何も言わずにただじっと、俺と星来を交互に見つめていた。



「桃依、まだ魔力は残っているか?」

「うんっ!!大丈夫だよ!!」

「じゃあフライを頼む。」

「うんっ!!」


桃依にフライをかけてもらい、シップへと戻った。
そして星来をベッドの上に寝かせた。



「…力を使わせ過ぎてしまったな。」

「こいつがしたくてしたんだからいいんじゃね?」

「…蒼刃か。」

「…大丈夫か?」

「ああ。問題ない。
…あとはお前に任せる。」

「紫紀。」

「…何だ?」

「無理…すんじゃねーぞ。」

「お前じゃないんだ。分かっている。」

「…だよな。」


俺はそのまま星来の部屋を後にした。

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