アクアマリンの秘密
* * *


「あ、じゃあちょっと待っててね。」

「はいっ…。」


白斗さんの部屋に入ったあたしと桃依。
同じ間取りなのに、なんだか妙に落ち着かない。


「星来の式服ってどんなのなんだろうね?
今星来が来てるお洋服も好きだけど…新しいの、楽しみだね!!」

「え…?式服…?」


式服って…なんなんだろう…?
とりあえず桃依たちが着てるのとお揃いの服…ってことでいいのかな…?

今あたしが着ているのはナチュラルアースを出発したときに着ていた服。
かつてあたしの普段着だったもの。
水色で無地のワンピースで丈は膝ぐらい。
でも今はところどころ汚れてしまってる。


「はい。これだよ、オレたちと同じ『式服』。
本来式服っていうのは儀式に使うものなんだけど…まぁ戦闘服って感じじゃないしね。
一応オレたちは式服って呼んでるんだ。
ナチュラルアースの国王が用意していたものだよ。」


白斗さんが持っているのは白がベースになっているちょっと不思議な服。
みんなの服と同じように、前開きになっていて、開く部分は私の髪の毛と同じ色になっている。
スカートは膝より少し短くて、ふわっと広がりやすい素材みたい。


「ブーツも用意されてた。
つくづく用意周到なんだよね…国王陛下は。」


白いブーツも出てきた。


「じゃあ試着してみてよ。オレたちは外に出てるから。
着替え終わったら呼んで?」

「はい。あ、あのっ…。」

「ん?」

「わざわざ…ありがとうございます。」

「うん。それじゃ、着替えてみてね?」

「はい。」


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