『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
「今度こそ起きただろ?」
「そんな事しなくたって、ちゃんと起きてました」
「そうかよ」
「そうだよ」
こちらを見つめてくる先生の視線と私に触れている先生の左手の所為で、緊張を隠せない。
顔は先生に向いているのに、私の視界に入る先生の姿は極僅か。
何となく………照れ臭い。
「明日もテストあんだからよ。帰ったらすぐ寝ろ」
「うん」
「赤取んじゃねぇぞ」
「う……ん」
「頑張れ」
私に触れていた手は頭に移動し、そこを撫でる。
「うん!」
自然と顔が綻びた。