君しかいらない
そんな時

勢いよく開いた部屋のドア。


汗だくで

息をきらした彼が

あたしを見て安心したように笑ったけど

いつものように抱きしめる事はしなかった。


「やっぱり出て行くつもりだったんだ」

「ごめん」

「間に合って良かったよ」

そう言うなり

ポケットから携帯を取り出して

あたしに投げてよこした。

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