君しかいらない
知也が完璧に怒っているのは

嫌でも伝わってくるから

俯いたまま

何も話せないあたしに

軽くため息をついた彼は


「ごめん…」


小さく呟いて

飲み物を出してくれた。



どうして彼が謝ってきたのか

理由が分からずに

彼の顔を見上げた瞬間

不意に

あの女の顔が飛び込んできて

あたしは

悲鳴を飲み込んだ。


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