君しかいらない
小さなリビングの角に小さな写真立ての中のあの女の姿。



ここには必ず

あの女の影がある事は最初から覚悟を決めていたのに


押さえ付けた右手が

何かに取り付かれたかのように

激しく震え出した。



そんなあたしの様子に気付いた知也の手の平が

優しくあたしの右手を握りしめると

ゆっくり

治まりだす震え。


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