キミ専用テレパシー



暫く歩いていると、大きな水槽があって、神田くんと黙って魚たちを見ていた。



「この中で恋してるんですかね、お魚たち同士とかで。」


「君ってロマンチストですね。…うーん。してるんじゃないですか?人間だって恋するわけだし。」


「飼育員さんにナイショの恋かぁ!ロマンチックだなぁ。」


「君はどんな目で魚たちを見てるんですか。」


「フフフ。」



その後も、サメとイワシの禁断?の恋愛を妄想する私と、それを黙って聞く神田くんは、ヘンテコな2人に見えただろう。



「あ、佐藤さん。お土産ありますよ。」


「ホントだ。ちょっと見てもいいですか?」


「いいですよ。」



今朝はお父さんに申し訳ない事しちゃったから、お土産買わないと!



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