地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
家が広いためか、お風呂も大きく……。

浴槽は、大人何人分入れるのかなと考えてしまうほど、広かった。

先に、飛鳥君を洗う。

だけど・・・・。


「飛鳥君……おっぱい好きだね?」

「お姉ちゃんのって、すごく柔らかいんだもん。おっきいしね」


ペタペタと飛鳥君が、あたしの胸を触った。

・・・。

飛鳥君って、ただ単に、あたしの胸を触りたかったから、一緒に入りたいと言ったのかな?


シャワーでシャンプーの泡を洗い流す。

膝に乗せた飛鳥君の体を洗い、石鹸の泡を洗い流そうとした時だった。



「ちょっと待ってお姉ちゃん、僕下りる!」

ぴょんと膝から下りるのに、あたしの右手首を飛鳥君が掴んだ。


パシッ─────!


「え……………」


ドクンと心臓が鳴る。

瞬時に、あの夢が脳裏に蘇ってきた。

飛鳥君は、全然悪くないのに。

掴まれた感触が、“繭ちゃん”と似ていた。




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