地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
毎晩の恐怖が、蘇る。

さっき会長に話したときから……また、怖くなっていたんだ。

術で見えないのに……“視えてしまう”手形。

ガタガタと体が、震え出す。


「お姉ちゃん・・・?」

「………───っ………」


温かいはずのお風呂場。

なのに・・・体の震えは止まらない。


『わたしのせかいにきてくれるんでしょう?』

聞こえないはずの幻聴が、聞こえる。


『やくそくしたよね。あんじゅちゃん』


夢の中の“繭ちゃん”と同じ声で。




「いやあああぁぁぁぁぁああ───!」


小さい飛鳥君がいるのに。

神崎の人間なのに。

自分の体を、心をコントロール出来ずに………。


あたしは叫びのような…悲鳴を上げてしまった。
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