君の瞳が愛をささやく
その翌日、私達は担当医から宣告を受けた。


『白血病です。』


白血病…


大学で学んでいた分、聞き慣れた言葉だった。


『そんな…
治りますよね!?』


母は動揺を隠し切れず、叫ぶように言った。


『骨髄移植が出来れば、可能性はあります。』


『検査してください!
お願いします!!』


そのあと両親と臣、それから連絡が出来る親族全てに検査を受けてもらった。


移植適合者は誰ひとりいなかった。


『ごめんね…莉緒。』


母は泣き崩れ、父は焦りを隠せないようだった。


『ううん…良いの。
ありがとう、皆。
大丈夫よ?
別の治療だってあるんだし。
私…頑張るから♪』
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