君の瞳が愛をささやく
大学は休学扱いになり、私は都心の病院から、自然豊かな病院に移った。


転院して間もなく成田教授から手紙が届いた。


手紙の内容は、私を励ます文章と、退院したら留学すれば良いからという内容だった。


教授は私が退院して復学する日を待っていてくれるのだろうか…


待っていると言えば陸…


あんなに理不尽な手紙で突然別れを告げたのに、陸は週に一度手紙をくれる。


大学での事や、仕事の事、幹や恭一くんの事…


変わりない日々を私に教えてくれる。


その手紙を読むことが、私にとって大切な時間になっていた。


陸…


陸の優しさが続くかぎりは、甘えてしまいそうな気がする。


こんな嬉しい手紙…


私からは断れない。
< 133 / 151 >

この作品をシェア

pagetop