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「……男は神崎 敏郎(かんざき としろう)42歳…」
映像に映る男を指差しながら原田は警察手帳に書かれた説明を読み始めた。


「……裁判員制度の裁判員として選ばれた一般市民だ。…職業は………」


原田が言いづらそうに口をもごもご言わせる。


「……何ですか…?」
桜田が映像から目を離して原田の顔を見た。



「…………お前と同じ『ガサ入れ』だ…。」
「……人聞きの悪い…。」
2人は鼻で笑った。




その時、男が起き上がった…


それに合わせて2人は捜査官が格子を切り離した場所から現場に踏み入れる…







『……お…おい!…何だよここ…!!』
男はぐるぐると周囲を見渡す。



男の声に反応するかのようにスピーカーから雑音が入り始めた…




『……ザザ…ザー……やぁ…おはよう…』

今までの犯人と同じ声……いや、声は変えているかもしれないが同じ声であることに間違いない。



『……お目覚めはいかがかな…?』
男は取り乱し始める。

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