×


『…おい!!出してくれぇええ…!!』


そして男は飛びかかるように格子に手をかけた…
『…痛てっ!!!!!』
男の両手に釘が突き刺さっている。


『……おっと…その格子には気をつけた方がいい…。…釘が刺さっちゃうからねぇ…』

男が痛みを堪えながら少しずつ釘を手から抜くと、血がポタポタと指先を伝っていった。



『…チクショッ!!』


『……お前は探偵でありながら人のガサ入れを仕事としていた…。まぁ確かに依頼があったから仕方がなかった……それに関しては大目に見てやろう…。…だが……1週間前のお前はどうだ…?』

神崎は1週間前の出来事を思い出しながらスピーカーからの話し声に耳を傾ける…



『………裁判員制度…。……お前はその裁判員に選ばれた…。…被告人は20歳男性…。友人との銀行強盗における刺傷罪……。…お前は与えられた資料だけじゃ満足いかず………被告人のガサ入れをし始めた…。……すると彼が病を抱えており、両親は金銭的に入院費を払うことが厳しい状況だと知った……
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