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「…つまり……岡本さんの立っている場所の鍵穴が正解なら俺ら5人は安全だということです…!」
その作戦に誰もが理解し、納得した。
……ズンッ!!
「……キャッ!!」
「…大丈夫!落ち着いて!」
そして南沢の指示に従って各々が鍵を挿した。
永澤、長瀬、武本は自分たちを括る9マスの隅を、岡本も南沢と長瀬の間から手を伸ばして、残った隅の鍵穴に挿した。
そして南沢が岡本の足元の鍵を挿す…
□南□
永岡長
□武□
僅かな希望だがこれで時が来るのを待つしかなかった…
「…でも、壁の鍵に関してはどうなの?」
武本が南沢の顔を覗くように質問した。
「……恐らくその鍵穴の床に続くタイルだけが安全なんだろう…」
南沢の視線の先には新島が映っていた。
ピッ…
1:00…
………ズンッ!
「……はるなちゃん…!」
「…バカヤロー手を離すな!!」
遂に新島の周りが牙で囲まれてしまった。
もう身動きは取れない…
「……はるなちゃん…大丈夫…!?」
「…うっ………うっ……」
僅かに新島の泣き声が聞こえ、永澤の心に不安と安堵が入り混じる。