ADULT CHILDREN
また同じような事があったのだ。


今度はバイト先の先輩につかまってるから遅くなると。


すぐわかった。嘘だって。


だからメールがきてすぐにまた店に向かった。


その日もこの前と同じ場所に車が停めてあった。


でもこの前とは違う、決定的なものを私は見てしまった。


二人がキスをしている所を。


そしてそのまま後ろの席に消えて見えなくなった。


涙が出るよりも先に怒りが先走っていた。


私の前で平然としていた淳と志田ちゃんは、今私の目と鼻の先で体を重ねているのだから。



携帯を取り出して電話をかける。



志田ちゃんに。

< 405 / 719 >

この作品をシェア

pagetop