ADULT CHILDREN
クロとソファーに寝そべっている中、玄関から慌ただしい物音がしてすぐ。勢いよくリビングのドアが開かれた。



「来てたんだ」


「来ちゃいけなかった?」


「いや。大歓迎」


「私今日からここに住んでもいい?」



「え!?なんで!?なんでなんで!?」


「クロと一緒にいたいから」



「本当に?本当に住む?」


「うん」


「おっしゃーっ」


こんなにはしゃいで喜ぶ佐藤さんを見たのは初めてだった。



「俺ちょっと風呂入ってくる」



そう言って30分程してあがってきた佐藤さんはさっきとは打って変わって暗い表情をしていた。
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