ADULT CHILDREN
修平から電話があったのは深夜3時。




「お父さんが帰ってこない」




最悪なシナリオが脳裏を走る。


すぐに家を飛び出して父を探した。


思い当たるところはすべて。


携帯は電源が入っていない。




佐藤さんも一緒に探してくれた。



けれど朝になっても父は見つからなかった。




この時、もう母に話すしかないと、朝の7時頃、実家に向かった。



祖母がドアを開けてくれて中に入る。




「どうしたの?こんな早くに」



見なれた光景の中へと足を進める。


荒くなる鼓動に胸を圧迫され、大きく深呼吸した。



言わなければ…






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