ADULT CHILDREN
家に戻り、横になっていながらもずっと携帯を手放さなかった。


そして家に帰ってから2時間が過ぎた頃。


祖母から電話があって今、父が帰ってきて仕事に行ったと連絡が入った。


肩をおろし、安心してしばらく眠っていた。


休みだった佐藤さんは私が眠っている間に夕食の買い物から帰ってきた時、ちょうど目を覚まし寝室のドアを鳴らす。



「ポストにこれ、入ってたけど」


切手は貼ってなく、少し重いその封筒には「さえこへ」と書いてあった。




嫌な予感がして全身に鳥肌が一斉に立った。

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