ADULT CHILDREN
それと同時に思った。


自分が産まれた時、母と父はどう思ったのだろう。


愛おしいと思ったのだろうか。


この子を守っていこうと思ったのだろうかと。



きっとそんな事思っていなかったんだろうな。


私は親に愛されていないから。


すぐに諦めをつけた。



赤ちゃんが私の指を強く握り締めてくる。




この子には絶対に私と同じ思いはさせない。



生きていることが幸せで、毎日が楽しいと思えるように私がそういう環境を作っていこう。



佐藤さんと二人ならそれは難しい事ではない。




この子の事は命に変えてでも絶対に守るんだと、そうこの日誓った。

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