流れ橋
自分の独り言を人に聞かれるほど、恥ずかしいものはない。

わたしは、うつ向き加減になりつつ、みんなの後をついていった。
あーあ、何やってんだろう。わたし。

わたしは、ちょっぴり落ち込んだ気持ちで、空を見上げた。

雲ひとつない夜空だ。今夜は月が、よく光っている。キレイだ。

思わず、見いってしまう。すると、月ばかりに目を向けながら歩いていたので、田中くんらが立ち止まったことに気づかず、彼の背中にぶつかってしまった。

「イタァ。ごめん。」わたしは、体の力が抜けてしゃがみこむ。

今日のわたしは、何か変だ。

「有川って。以外とボォーッとしてるな。新発見だね。」田中俊は、そういってまた愉快そうに笑っている。

こんな時の笑顔は、とてもかわいい。わたしは、一瞬ドキッとしたが、またすぐ落ち込んだ。

わたしったら、自分が笑われているのに、何で、胸がときめいていられるのか。

人は、本当に自分のことが分からないものだ。
< 139 / 201 >

この作品をシェア

pagetop