神 様 の 言 う と お り
由紀はそんな俺を見て大きな目を細めて、小さな唇をきゅっと上げて、妖艶に微笑むのだった。
月日が流れるにつれ由紀は変わっていく。俺を置いて、進んでいく。
「由紀?!?どうしたのその髪の色?!?真っ赤じゃない?!?」
そんな由紀を母さんは尻込みして
「由紀!!いい加減にしなさい!!スカートを元の長さにまで降ろしなさい!!」
父さんは怒鳴り付けた。
由紀は何も言わず氷の刃を突き刺すように二人を見つめていた。だけど俺にだけは優しかった。
「おいで綾人!アンタも髪染めてあげるよ」
父さんと母さんは知らないかもしれないけれど笑う姿は幼い頃と少しも変わっていなかった。
俺は由紀に、あの日繋いだ手を放されぬように必死で後を追いかけた。