神 様 の 言 う と お り
次の日の帰り道、黒いランドセルを大きく揺らし雑貨屋まで走った。そこで、ピアッサーを手にとってみる。白い長方形のケースみたいなものにピストルのような引き金がついている。
その引き金を見て、昔名札を付けようとしたら謝って安全ピンが指に刺さったことを思い出した。チクリとした一瞬の大きな痛み。そして一点から膨れるようにでてくる真っ赤な血。
俺は背筋が寒くなって思わず、咄嗟に耳に触れる。
まだ綺麗な耳たぶ。
触れると意外と結構な厚みがあることに驚く。
由紀はここに針で穴を開けたんだ。
一瞬刺さった指ですらあんなに痛いのに、厚い耳たぶを貫通させるのはもっともっと痛いように思えた。
だけど、その痛みを越えたら俺も由紀と同じ場所に立てる気がした。
俺は何かを立ちきるように、レジへピアッサーを3つ突き出した。