光と闇 ~鬼と自然と人
やがて・・・

地上が誕生し均衡保つ美しい星が生まれた。

そこにムスヒヒを誕生させムスヒヒ達は元極の神々を讃え恐れ畏怖し日々感謝して、生きていた。

木々も空も海も大地もあるがままの自然に満ちていた。
ムスヒヒ達も神々も地上世界も一つであった。


そんな地上界に4つの鬼人が現れた。

地上の天候を自在に操る鬼人。
人の心の闇に入り込み不信と恐怖を操る鬼人。

地上の中に邪龍神を走らせ天変地異をおこさせる鬼人。

力のみの支配を置く邪鬼。


地上世界は一瞬にしてゆがみが生じた。
空は赤く、海は荒ぶれ、地はひび割れ、ムスヒヒ達は自分一人生きる為に、他の者を見捨て空腹になっては奪略し強いものが弱いものを支配していった。

まさに地獄となり、ムスヒヒ達の悪想念が怨霊となり、地上世界は邪鬼の住みかとなっていった。
弱いムスヒヒ達は暴君と化した鬼神のようなムスヒヒ達に支配され邪鬼達から食されていった。


―ムスヒヒ達の悪気がおさまるまで地上世界は壊れていきやがてムスヒヒ達がなき国となればいよいよ闇の鬼人の世界の始まりである。
そう一人残らず光をなくせ。希望を断つのじゃ。それが我が主。黒月王神の命ぞ。―

最初の四人の鬼人達は別れていき悪想念の分今や数も分からぬほど増えていってムスヒヒも一人を残すのみとなった。
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