世界で1番愛してる
「私にとっての良い事は涼太がいる事なんだよ…?涼太がいて、私がいるの。
私は涼太から離れないから」
あぁ、私ストーカーみたい?
でもね…伝えたかったんだ。
少しでも、ほんの少しでも良いから私の気持ちをわかってほしかったの。
「……俺さ、シズが苦しんでんのわかってたよ。
それでもな…、お前の事離してなんてやれねーの。」
眉間に皺を寄せて無理矢理笑ってる涼太に私の口が閉じた。
初めて、涼太の本心を知れるような気さえするから。
「俺みたいな病人じゃなくてさ…もっと健康で将来ある奴のが良いんじゃねぇかって思った。
でもな…シズがいたから治療だって始めたんだ。
母さんも大事だけどさ…今までもこれからも俺の1番はシズで居てほしいんだ。
矛盾だらけだろ、俺。」
ママでも他の人でもなくて、私を1番だって言ってくれた涼太。
悲しい涙なんかじゃなくて、暖かくて…なんか色々と詰まった涙が流れていた。
「これからも悲しませるし苦しませるかもだけどさ…
シズが良いなら一緒にいたいんだ。」
当たり前じゃん。
私は涼太が大好きだもん。
離れろって言われたって離れてなんかやらないんだから。
「……良い?」
「…っ…当たり前っ…じゃん!」
「…そっか、うん。ありがとな。」
初めて涼太の気持ちに直面して、涼太は涼太なりに私の事考えてくれていたんだって思った。