世界で1番愛してる
「ハゲたらカツラでも買ってあげようか?」
「おーそれいいな!どんな髪型にしようかなー…」
辛い事だって、悲しい事だって二人でいれば楽しい事に変わるでしょ?
一人だったら落ち込む事も二人なら幸せになるでしょ?
だから私はね、今は神様を恨んだりはしない。
「モヒカンとか?」
「………似合わないって。」
「そうか?結構イケると思ったのになぁ。」
「涼太は似合わない。ってか私が好きじゃない。」
神様は乗り越えられる試練しか与えないはずだから。
「シズが嫌なら駄目だな…、」
神様はこうやって、涼太に会わせてくれたから。
「カタログとかねーかなー。」
「ネットで調べるよ。カツラのカタログ。」
こうやって、涼太と一緒にいさせてくれるから。
だから感謝だってしたいんだ。
例えばこれがほんの序章だったとしても……
プレリュードまで幸せでいてみせる。