Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
 これは、僕の祈り、だった。

 身勝手で、相手の感情も考えない。

 力ずくの……負の祈りだった。



………僕だけを見て?



「いゃああ……あっ……」




 長い、長い口付けに、腰が砕け、次に起こる快感の期待に身体が、熱く火照っているのに。

 深いため息と共に吐き出されたのは『拒否』だった。

「暴れないで。
 どうやって残月のところに行くの?」

 僕の言葉に縛られて、凛花は、唇を噛んで僅かな抵抗さえやめる。

 凛花からは、良い香りがした。

 口付けを胸に移せば、びくびくと白い喉を仰け反らして、敏感に反応した。

 溺れるように凛花を抱きしめ……そして、気づいた。



 口付けだけで、とろとろになった下に指を差し入れて。




……初めて、じゃない。




 
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