Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「そんな名前なんか忘れて、僕の名前を呼んで?
 僕なら、お前を助けに行くよ。
 この翼にかけて、もう凛花に辛い目なんか、あわせない。
 どんなところにだって、すぐに飛んできてあげる」

 凛花の強い意志を持った綺麗な瞳が、混濁してゆく。

 快楽に溺れ、ほとんど意識も薄れてゆくようで、ただ喘ぎ声だけが僕の耳に忍び込んでゆく。

「僕の名を呼んで。
 ……僕の名は『夜』。
『夜』というんだ……!」

 指は、凛花に入ったまま。

 唇は、一つ一つの傷をいたわるように凛花の身体中に口付けてゆく。

 いくつめの、キスだったか。

「ああああっ……!」

 とうとう凛花は、激しく身もだえすると、それきり、全ての抵抗をやめた。

 そして。

 熱にうなされたもののように、潤んだ瞳で僕を見る。

「……凛花?」

 僕が顔をのぞきこむと、凛花は、微笑んだ。

「……好きよ。
 私を……もっと……強く抱いて?。
 続きをして。
 指だけじゃ無く……あなた自身が入ってきて……?」

「ああ。
 凛花……僕も好きだよ……
 これからは、僕が守ってあげる。
 大事に大事に、抱きしめてあげる……
 だから……僕だけのものになって?」

「嬉しいわ……私も……その言葉をずっと待っていたのだもの……」

 凛花は、綺麗に……まるで人形のように微笑むと、僕の首に自分から手を回して、しがみついた。

「私も、あなたの事を心から愛しているわ……残月」
 
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