Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「うん……」

 ……寂しい者は、僕だけではなかった。

 孤独を抱いて、長くを生きて来た者は。

 哀しむべきその事が、少しだけ嬉しい。

 ……僕には、仲間が居た。

 そう、感じられたから。

「……判った。
 お前を置いては、いかない。
 千年前に、爺がしたように黙って消えたりはしない。
 これから僕に用があったら『angel・house』のホームページの管理人宛にメールをくれればいいよ。
 僕は、もう少しだけ『鈴木 真也』で居るつもりだから」

「は……い」

 嬉しそうな。

 でも、何か引っかかる残月の返事に、僕は、首を傾げた。

「お前……もしかして、人間の一部の年寄りみたいに、携帯を持ってなかったり、PCが使えなかったりするわけじゃ……?」

「そ、そんな事はない!
 確かに、コンピューターの扱いは苦手ですが、携帯電話でメールぐらいは……時間がかかっても良ければ、出来る!」

 残月は、鼻を鳴らして言った。

「私は……出来れば……皇子の所に居候させて貰えないかと。
 一つ屋根の下なんて贅沢は言いません。
 納屋でも、物置でもいいのですが」
 
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