バトルロワイヤル
「じいちゃん!!やだっ!!」
「……健太…」じいちゃんの呼吸が荒い。
「……もぅ…死ねなんか…簡単に言っちゃ…ダメだぞ…」
「……うん!!」涙がまた出てきた。
「…後最後に…お願いじゃ…」
「なんでも言うこと聞くから…最後だなんて言うなよ!!」涙がぼろぼろだ。
「…これをつけといてくれ…」じいちゃんは赤く光るネックレスを取り出した。
「……!?」
「これはばあちゃんとの結婚指輪の石でばあちゃんもじいちゃんめかかさず持ってたからきっと健太を守ってくれる…。」
「……ぅ…ん…うん!!」涙が止まらない。
「…もぅ1つ…聞いてくれ…」
「…な…に…?」
「…こっちにきて手を握ってくれんか?」
オレはすぐそこにいるのに…。見えてないのだろう…。
「ぅん!…うん!」としか言えなかった。
じいちゃんの手はもうかなり冷たくなっていた。
「…健太……ありが…と…う…」
(……ピーーーーー…)独特の機械音が部屋中に響いた。
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