バトルロワイヤル
「先生ぇ!!尚ちゃんが、尚ちゃんが!!」私は先生を呼んできた。
尚ちゃんはすぐに病院に搬送された。

「…尚ちゃん大丈夫かな?」尚ちゃんが病院に搬送された後私は友達の愛と話していた。
「大丈夫よ…きっと…。」愛は困った時に何気なく影で支えてくれている。
「…ありがとう。」

私はその日家族と共に、病院に行った。
「尚ちゃん!!」私が勢い良く尚ちゃんの病室に入ると、尚ちゃんの両親が立っていた。
「尚ちゃん!!」私は尚ちゃんのそばに行ったが、尚ちゃんは包帯を巻かれて寝ているようだった。
私はお見舞いに持ってきたスイセンの花を花瓶に入れて、1つおじぎをして病院を跡にした。

―次の日―
先生は私達園児を集め、尚ちゃんについて泣きながら話した。
「尚也くんはねぇ、“ひふがん”って言う病気でね、病院に行ったのよ…。もぅこの幼稚園にはこられないから皆で鶴を折りましょう…。」
ときどき嗚咽が漏れる先生の話を私達は黙って聞いた。
「わたし鶴の折り方わかんなーい!」
「僕が教えてあげる!」みんな口々に鶴を折りはじめ、すぐに200を越える数になった。

その時、先生の流した涙の意味はわからなかった。
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