バトルロワイヤル
「…おい、横須賀…」桜井はひそひそ声で話しはじめた。
「…どうした?」と横須賀もひそひそ声で返す。
「…オレ達はこのパンとかを食べたらこのコンビニから出る…。…そこで万が一捕まった場合、オレ達の情報を口が裂けても、絶対に言うな…。」
(パサッ)
桜井はパンの袋をあけ食べはじめた。
「…わかった。でも殺されそうになったら…」横須賀もパンを食べはじめた。
「それでも言うな。オレ達が参加者だったことも、首輪がハッキングしたことも…」桜井は人差し指をたてた。
「………オレ達は殺されるの?」
「…死ぬかもしれん…。でもそれだけで紙本さんや徳光さんがやってきたことを丸裸にはできひん…。…もぅ食べたし、そろそろ…」桜井は立ち上がると呆然とした。
無数の光と地響きが近づいてくる。
(…もうダメだ…)
(…パリィーンッ…)
コンビニのガラスが割れてあっという間に戦車とパトカーに囲まれた。
(ザッザッ…)
車の中から防弾ジョッキを着た軍人が来て…
(ガッ…)
桜井と横須賀の腕を掴んで倒し付けた。
「…ザー…参加者と思われる学生を捕獲しました。」1人の軍人はトランシーバーを頬にあてて言った。
「連行しろぉ!」
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