バトルロワイヤル
「諦めるなって!!」涙がとまらない。
「…耳を貸してください。」健太は御堂の口に耳を近付けた。
御堂は健太に全ての作戦を告げた。
「…………。」健太は何も言わなかった。
「い……でありがとう。」健太のかすれた声はオレによく聞こえなかった。
「児玉!!」健太は児玉を呼んだ。
「みんな……出るぞ…」
(出るって家庭科室(ここ)からか?)
「おい御堂はどいすんだよ!」オレは真弓に手をおいて言った。
「……置いてく。中川は真弓を頼む…」
「あぁ…」健太は真弓を背負った。
「逃げるぞ…山川!」
「置いてくってどぉいうことだよ!!」
(ダダッ)御堂は細川の元へ走り細川をおさえた。
「何すんだ!くそガキがぁ!」
「先輩早く逃げてください!!」御堂は精一杯振り絞った声で言った。
「…スマン!御堂!!」児玉は泣きじゃくった顔で言った。
「児玉!オレにも話せよ!!」オレは児玉のむなぐらをつかんで言った。
「御堂は最後の賭けに出る…」
「…賭け?」
「部屋とともに自爆する……。お前は興奮して気付いてないかもしれんがここにはガスが充満している……」
オレは落ち着いて見るとガスが充満していることに気付いた。
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