年上王子のお嫁さん☆


トレイを持ったまま、安藤さんに視線を向ける。


そこには、本当に泣いている姿があった。




「あたし、槇原くんが好き。
……華ちゃんに渡したくない。」


「……」




俯いてしまった。


ワケわかんねぇし。


だいたい、知り合ってまだ半年経ってないのに

好きとか言われても困るだろ。




「…スミマセン。

まだ仕事があるんで……」


「なんであたしじゃダメなの?」




振り払うにも、トレイを持ってるから 強く出来ない。



……触んなよ。


この腕は、身体は

華のためにあるんだから……





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