年上王子のお嫁さん☆

6.5#SIDE 啓飛



『ごめん。
その日は仕事なんだ…

たぶん、遅くなると思うから…』




いつもなら帰ってる時間。

華から、花火大会に誘われた。


最近は残業ばかりで、心も体もいっぱいいっぱいで

花火大会はめちゃくちゃ行きたいけど……仕事で無理だろう。



申し訳なく感じながら断ると、ちょっと暗い声で笑う。



「アハハ、やっぱり忙しいよね。ごめんねいきなり……

じゃ、またね。
仕事頑張ってね!!」




痛々しいくらい、明るく振る舞う彼女に

胸が軋む感覚に陥る。




……ごめん、華…




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