年上王子のお嫁さん☆


堪えきれなかった涙が

ゆっくり頬を伝う。



これはうれし涙。

啓飛が好きだから、出る涙。





「泣くなよ…

俺は、華の笑顔が見たい。」


「…う、ん……」




啓飛の優しい微笑みに

あたしの口元も緩む。




「…うん。

それでいい。」




優しい声に酔いしれていると

重なる唇。



触れ合った唇から

啓飛の温もりや気持ちが


伝わってくる気がした。






「…どうしてくれんだよ。」


「え…」





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