子供は大人に恋をする
ずっとこうしていたいけれど、あんまりしてると浅田さんが会社に遅刻しちゃうからダメです。浅田さんから離れて、僕はじーっと顔を見つめました。お腹空きました、の合図です。浅田さんはすぐわかってくれて、僕の頭に手を置いてちょっとだけ撫でた後「ご飯にしようか」と言ってくれました。僕は「あい!」って元気よく返事しました。
ベッドから下りた浅田さんはパジャマじゃなくてジーンズだけを履いています。パジャマは体が痒くなるから嫌いなんだそうです。でも僕は寒いので浅田さんの真っ白なシャツと短いズボンを履いて寝ています。浅田さんのシャツは大きいので、ちょっとしたワンピースみたいです。女の子みたいで恥ずかしいけれど、浅田さんが似合ってるって言ってくれたからずっとこの格好です。
裸足でキッチンまで向かう浅田さんの背中は綺麗な筋肉がしっかりついていて広くて、大きいです。一緒にお風呂入った時には洗うのがとても大変です。でも僕はその背中が大好きなので、走って追いかけました。背中に飛び乗ったら「うっ」ってなって浅田さんのお腰が大変な事になるので、しません。本当はしたいっていうのは内緒です。
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