『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
第147話

「まぁ、ええんとちゃう。・・酒はやらへんの?」

「酒は肝臓だけに一生辞める覚悟はできてるんだけど、タバコは微妙なんだよな」

「だったら、吸えばいいやん」

「簡単に言うなよ、これでも結構悩んでるんだから」

「じゃあ、そんなややこしいことじゃなくて、昭太郎は何やってるときが幸せなん?」

 ロダンの考える人のポーズのようになった昭太郎は左斜め上を見ながら言う。
「そうだなぁ・・・いい音楽聴きながら好きなクルマ運転して、、タバコ吸って、カンコーヒーがあれば幸せだな・・・・それに、好きなオンナが助手席に乗ってたら最高だ」
(どう?)って顔でチサを見る。

「カンコーヒーって変やない?」

「変じゃないよ、こっちにカンコーヒー売ってないだろ、あれは何でだ?それとコーヒーは必ずミルクはいってるだろ、あれ困るんだよな」一生懸命に話す昭太郎。

「変な人やな」

「変じゃないよ、今日飲もうと思って持ってきたんだ」
 ニッとした昭太郎はカバンを探り、得意げな顔でカンコーヒーを両手に2本取り出した。

「日本のカンコーヒーやん」

「そうだよ、こないだ日本から密輸してもらった」

「変な土産やな」

「俺が逆指名したんだよ」

「やっぱ変やわ」


「いつ帰国するんだ?」

「明後日」

「そうか、じゃあ最後だな」

「最後じゃないよ、日本で会うんよ」

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