『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
鉄パイプのシングルベット。
ベージュのカーテンに囲まれた中に昭太郎はいた。
眉間にシワを寄せながら苦しそうに目を覚ます。
「病院だ・・・な」
心配そうに見守っていた母親が告げる。「そうよ、あなた倒れて救急車で運ばれたのよ」
「あぁ、なんとなく、覚えてる」
「どう、調子は?」
「んん、なんとか大丈夫だ、少し気持ち悪いけど・・・」
頭を左右に振って苦しそうに片目を瞑る。
「そう、いいから休みなさい」
昭太郎は半身を起こしながら言った。
「あぁ、ひとつかーちゃんにお願いがあるんだけど・・・」
「なに?」
「家に友達から電話がかかってきても入院してるって言わないで欲しいんだ」
口をつむんだ母親は頷いて切り出した。
「あなた・・・何か悩んでいるの?」
「何だよかーちゃんまで、俺は悩んでない!俺は何かの病気なんだ!」
声を荒げて言っていた。
「・・・・・」
「かーちゃん、俺は悩んでない。絶対何処かおかしいんだ。俺はそんなに弱くない」
「・・・・・」
「電話があっても知らないって言ってくれな」
「はいはい、わかりました」
母親はなだめるように言っていた。
【あの頃の僕は心が弱い人に精神症状がでると思っていたし、俺は弱くない、俺は強く生きていきたいというこだわりが僕を追いつめていた。
親父が死んだ高1の時から強く生きて家族を守りたいと思い続けてきたのだ・・・。】
★
ベージュのカーテンに囲まれた中に昭太郎はいた。
眉間にシワを寄せながら苦しそうに目を覚ます。
「病院だ・・・な」
心配そうに見守っていた母親が告げる。「そうよ、あなた倒れて救急車で運ばれたのよ」
「あぁ、なんとなく、覚えてる」
「どう、調子は?」
「んん、なんとか大丈夫だ、少し気持ち悪いけど・・・」
頭を左右に振って苦しそうに片目を瞑る。
「そう、いいから休みなさい」
昭太郎は半身を起こしながら言った。
「あぁ、ひとつかーちゃんにお願いがあるんだけど・・・」
「なに?」
「家に友達から電話がかかってきても入院してるって言わないで欲しいんだ」
口をつむんだ母親は頷いて切り出した。
「あなた・・・何か悩んでいるの?」
「何だよかーちゃんまで、俺は悩んでない!俺は何かの病気なんだ!」
声を荒げて言っていた。
「・・・・・」
「かーちゃん、俺は悩んでない。絶対何処かおかしいんだ。俺はそんなに弱くない」
「・・・・・」
「電話があっても知らないって言ってくれな」
「はいはい、わかりました」
母親はなだめるように言っていた。
【あの頃の僕は心が弱い人に精神症状がでると思っていたし、俺は弱くない、俺は強く生きていきたいというこだわりが僕を追いつめていた。
親父が死んだ高1の時から強く生きて家族を守りたいと思い続けてきたのだ・・・。】
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