左肩の重み~美香story~
真人に救急外来に連れて行ってもらい、レントゲンと血液検査をしてもらう。


「辛いか?」


待合室でコトリと真人の左肩に頭を預けると、頭の上の方から真人の声が聞こえてきた。


「ううん。大丈夫」


フッと優しく笑うと、真人は私の髪をなでてくれた。


「ありがとう、真人」


髪をなでられると、いつも以上に素直に言葉が出てくるのはなぜだろう。


ありがとうなんて、普段は恥ずかしくて言えないのに。


結局、風邪じゃなくてマイコプラズマ肺炎だった。


肺炎の菌なんて、どこでもらってきたんだろう?


薬を変えてもらうと熱も下がり、仕事に復帰することが出来た。


そんなことがあったから、真人は私に一緒に暮さないかと提案してきた。


初めはびっくりしたけど、素直にうなずいた。


真人は、私のことをすごく理解してくれている。


隣にいてくれるだけで、ものすごく安心する。
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