左肩の重み~美香story~

これからの二人

仕事中に張ってた気が、真人の隣にいると一気に抜けていく。


気だけじゃない。


体の力もフッと、自然に抜けていく。


どんなに私が弱っていても、私が話しだそうとするまで無理に聞きだしたりはしない。


ただ隣にいてくれる。


髪をなでてくれる。


それだけで、いろんなところが満たされる。


「んっ、寝ちゃった」


ある日の日曜日、いつの間にかウトウトしてた様で、私はまた真人の左肩に頭を乗せて眠っていた。


入社して4年がたち、後輩の指導係をしている。


知らず知らずのうちに、その疲れも溜っていたのかもしれない。


「美香」


「ん?」


「仕事好き?」


「それ、前にも聞かれた気がする」
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