DislikeMan~男なんて嫌い~
「いや、そういうわけじゃ……」
しどろもどろで、視線は泳ぎっぱなし。
もう白状してるも同然なんだけど。
「早苗、如月さんのこと好きなんでしょ」
「なっ!?」
まさか私に言われると思わなかったのか、早苗は大きく目を見開いた。
「なんで……」
「見てりゃわかるって。何年一緒にいると思ってんの」
なんかこういう状況が楽しくて、ついつい早苗で遊んでしまう。
「如月さんと会うって言ったら目輝かせるし。卿渓さんとか薪坂さんのときとは全然リアクション違ったし」
ついつい口元が緩んでしまうのは仕方のないことだと思う。
「……恋歌にばれるなんてね…」
ちょっと寂しそうに微笑んだ。
「なんで昨日途中で帰っちゃったの?」
1番肝心の質問。
これを聞きたいがために大学から20分かけて来たんだから。
「だって……如月さんと…恋歌がさ……」
そこまで言って早苗は俯いたまま口ごもった。