DislikeMan~男なんて嫌い~



「いや、そういうわけじゃ……」


しどろもどろで、視線は泳ぎっぱなし。


もう白状してるも同然なんだけど。


「早苗、如月さんのこと好きなんでしょ」


「なっ!?」


まさか私に言われると思わなかったのか、早苗は大きく目を見開いた。


「なんで……」


「見てりゃわかるって。何年一緒にいると思ってんの」


なんかこういう状況が楽しくて、ついつい早苗で遊んでしまう。


「如月さんと会うって言ったら目輝かせるし。卿渓さんとか薪坂さんのときとは全然リアクション違ったし」


ついつい口元が緩んでしまうのは仕方のないことだと思う。


「……恋歌にばれるなんてね…」


ちょっと寂しそうに微笑んだ。


「なんで昨日途中で帰っちゃったの?」


1番肝心の質問。


これを聞きたいがために大学から20分かけて来たんだから。


「だって……如月さんと…恋歌がさ……」


そこまで言って早苗は俯いたまま口ごもった。





< 204 / 400 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop