DislikeMan~男なんて嫌い~



ほぼ何も考えずに走り抜けて、電車に乗って、早苗のマンションにつく。


息を切らしながらエレベーターを上がり、早苗の部屋のチャイムを鳴らす。


2,3分待つと、玄関で物音がして鍵が開くのがわかった。


「……恋歌…」


ドアを開けて、早苗は驚きの眼差しで私を見た。


「おっす」


わざと明るく、キャラじゃない言葉で挨拶をしてみる。


早苗はしばらく呆然としてたけど、ふっと笑顔を見せた。


「入って」


笑ったまま、ドアを大きく開いて私を中に入れてくれた。


靴を脱いでリビングに上がると早苗がお茶を出してくれた。


「まさか、本当に来るとは思わなかった」


「早苗が学校来ないからでしょ」


お茶を飲みながら早苗はまだ信じられないといった顔で言った。


「うん、ごめん…」


「具合なんて悪くないんでしょ。昨日の如月さんとの……?」


長々と話してる時間もないから、単刀直入に問いかけた。


< 203 / 400 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop