DislikeMan~男なんて嫌い~
ちょっと戸惑いも伺えた薪坂さんの笑顔だけど、私も微笑み返すと、その色も消えた。
「そっか。
俺のこと、迎えに来てくれたんだね」
なんて把握力のある人。
ちょっと押され気味に肯いた私は、なぜか薪坂さんを直視できない。
「ありがとう。すっごい嬉しいよ」
優しい笑みを絶やすことなく、彼は言う。
「と、とりあえず、病院出ましょうか?」
なんだか居たたまれなくなってきて、パッと薪坂さんに背を向けて歩き出す。
後ろでフッと彼が笑った気がしたけど、振り向くことなく病院を出る。
しばらく足早に歩いた後、立ち止まって振り返る。
「俺、一応病み上がりなんですけど」
「あ…すいませ……」
困ったような顔をして見せた彼に、また戸惑ってしまう。
そんな私を見て、薪坂さんは心底おかしそうに笑った。
「相変わらずだね、恋歌ちゃんは」
よく意味が分からない言葉を発して、彼は私の手を引いて歩き出した。