DislikeMan~男なんて嫌い~
薪坂さんは、なんだかよく分からない人だ。
私がいいと思う人と一緒になれ、って言ってみたり、急にあんなキスしてきたり。
でも、根本はすごく優しくていい人なんだよね。
なんて頭の中で考えて、個室に戻って行く彼の背中を見ながら、自然に笑みを零す。
「ちょっと、恋歌ちゃん」
そんな私の視界を遮るように立ったのは、卿渓さん。
「そんなにあいつとのキス、良かった?」
嫉妬としか言いようのない目でチラッと睨まれた。
さっきの薪坂さんの言葉から、あのキスも卿渓さんに見られてるんだと思い出す。
そうするとなんだか恥ずかしくて、顔を赤く染めて俯いた。
それが卿渓さんの癇に障ったみたい。
「俺なら、一瞬で恋歌ちゃんの腰砕けるけど」
なんて、艶っぽく色っぽく囁かれた。
……もう、それだけで腰抜けそうなんですけど。
徐々に近寄ってくるから、とりあえず後ろに下がって、ガラスの扉に背がついたときは、もう諦めた。