狂愛ラバーズ
トイレに行くと言ってかれんちゃんと瑠璃ちゃんが席を外したら途端、深いため息が聞こえた。





「結婚してたなんてビックリしたなぁ。」


「ん、まぁ……。」


「結婚なんて一生しないと思ってたのに……。」


「しょうがねぇだろ……年の差があるのは勿論わかってる。でも、惚れたんだよ。自分でもビックリなんだよ……小学生が好きなんて。」


「……………は?」


「いつもたむろってた公園あっただろ?あそこで会ってさ………。」




10年以上前から好きだったなんて筋金入りだ。





しかも小学生なんて……俺とかれんちゃんなんて可愛いもんじゃないか。





「よく結婚までいったな。」


「ああ、瑠璃が中学に上がった頃には決心してたし、誘惑に負けたしで16になってすぐしたんだ。」

「お前が筋金入りのロリコンなんて知らなかったよ……。」





人間、変わろうと思えば変われると知ってたけど、ここまで変わるなんて。





「かれんちゃんと瑠璃ちゃんって小さい時からの仲らしいし、これからは家族付き合いも必要だしね。よろしく、矢吹さん?」


「相変わらず嫌な奴…。」




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