紙吹雪




馨は次の仕事を最後にする覚悟を決めている、と。


つまり言い換えれば、それが馨に会うことの出来る最後の機会。




「歳…どうする?」




勝太が静かに歳三に問う。

しかし、その顔は答えを知っているというように穏やかな笑みを作っていて。


そんな勝太に答えるように歳三も悪戯に口の端を上げた。


答えを考える必要など微塵もない。




「行くに決まってんだろ」




それ以外に選択肢なんてあるわけねぇ。

俺は、あいつを守るって決めたんだから。

俺自身に誓ったんだから。




固い決意を胸に笑う歳三。



そんな歳三の手のひらにはしっかりと馨から受け取った想いが握られていた。








第五章〜事始〜・完


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