聞こえる。
「拓海くん…ここは?」
「俺ん家。とにかく入って、警察に連絡しよう」
「だめっ!お願い…それだけはやめて…」
「……ならなんで助けてって連絡したんだ?」
「それは…」
「助けてほしかったんだろ?いい加減、目を覚ませよっ!今のままじゃ…殺されるぞ」
「拓海くん…」
ガチャ
「お邪魔します…」
靴を脱ごうとした小百合を止めた。
「靴は脱がないで。一階は汚すぎるから2階の俺の部屋にいて。俺は警察に連絡する」
「うん」
2階の部屋に小百合を入れて…
「中から鍵しめて。警察に連絡したら行くから。」
それだけ言い残して下に行った。