隣人の狂気
『種』となりその後のワタシを歪ませた記憶とは

偶然見かけた見知らぬ人の横顔。

それもその目だ。

あの日、小学校から友達と一緒に帰って来る途中で雨がパラつきだした。

田舎の家々はものすごく離れているか、もしくはものすごく密集しているかのどちらかだ。

ワタシの家は密集地帯にあって、友達の家は一軒だけ離れて建ってた。

二人とも傘を持って来てなかったから、次第に強くなってゆく雨足に追い立てられるように並んで走った。

背中でボンボン跳ねるランドセルがおかしくて楽しくて、二人とも走りながら大声をあげる。

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