隣人の狂気
叔父さんと目が合った瞬間、ワタシの脳内に嵐が吹き荒れた。

自分自身でさえ把握しきれない程の思考の奔流。言葉に変換される以前のイメージの濁流だ。

ほんの1、2秒の間に文字に変換したら千文字を越えるんじゃないかって位の情報が飛び交う。

それらが通り過ぎた時ワタシの頭の中には結論だけが残っていた。

『大丈夫、ワタシは何もしなくていい』

どういう論法でそう結論したのか、余りの思考の速さにもう自分でも思考を辿れないがそうだと確信していた。

ああ、少し頭が熱いみたい…
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